FPのお金の知恵袋
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第1回:「72の法則」って何?
1990年代にバブルが崩壊して以来、金利がどんどん低下して来ました。
今はいわゆるゼロ金利と言われています。
銀行預金などでは「貯める」事はできても「殖やす」事は困難ですね。
しかし、お金を借りる場合は住宅ローン、自動車ローン、カードローンなど目的によって1%~20%まで様々な金利が用意されています。
「72の法則」って聞いたことありますか? FPの世界では基本中の基本です。
これからローンや投資、保険などのお話をする前に「金利」の話からスタートしてみましょう
72の法則とは、お金が2倍になる金利と年数を割り出す方法です。
72÷金利=年数 もしくは、72÷年数=金利
例えば、5%の金利だったら…
72÷5%=14.4年
つまり、約15年で100万円が200万円になるのです。
10年で2倍を目指すのであれば…
72÷10年=7.2%
7.2%で運用すれば10年で100万円が200万円になるわけです。
この記事を書いている平成24年12月現在の某都市銀行の預け入れ期間10年の定期預金の金利は0.1%ですので、この定期預金金利で100万円を200万円に殖やそうとすると…
72÷0.1%=720年
720年も待たなければならないのですね!
今から720年前は鎌倉時代ですね。(笑)
今の日本では、確定金利の預貯金でお金を殖やすには困難な時代です。
一方、海外に目を向けると新興国のブラジルやトルコなどの国債では6~7%などの金利があります。為替リスクがあるとは言え、金融機関や証券会社では資産家を中心に人気を博していますね。
借入利息に目をやるとカードローンの一般的な金利は4~20%です。
某クレジットカードのショッピング枠のリボ払いの金利は15%です。
72÷15%=4.8年
返済を考慮しなければ、10万円の買い物をして放っておくと5年後には20万円の借金になるわけです。
利息制限法では、元本の額が10万円未満の場合は年20%、10万円以上100万円未満の場合は18%、100万円以上の場合は15%です。
72の法則ではそれぞれ、3.6年、4年、4.8年となります。
所得が伸び悩む中、生活を切り詰めて節約をしていても、安易にキャッシングやクレカ払いの買い物をすると利息の負担は後から大きくのしかかって来るのです。
キャッシングやクレカ払いは短期間で返済をする事が大事です。
リボ払いの場合は早めに臨時返済をする事が肝要です。短期間で金利のかからないカードもあるようです。
また、住宅ローンは変動金利では1%を下回る状態です。
借り得と言えるかもしれませんね。
<おわり>
【著者プロフィール】
青 木 寿 文(あおき としふみ)
青木FPコンサルティング代表 CFP
大手証券、地域金融機関、外資系生保での営業経験を元に、中立で公正な立場で投資や保険についてのコンサルティングを展開中。